怪しい雲行き

K大学病院長が超多忙の為、I医師に引継いでもらうことになる。


引継ぎの挨拶もそこそこに始まったのは、
・最新のMRI画像を見ていないから、一般的な見地で話をするよ。

・抗ガン剤の効果をあまり期待しちゃいけないよ。

・よほど左眼球からガン組織が離れていなければ、眼球温存はありえない。

・眼球の温存の為にガン組織が少しでも残る可能性がある手術は行わない。

・眼球ごとガン組織を取れば、根治率大幅UP。

・眼球を支える骨を取る事になれば、例え眼球を残せたとしても視界が狂って日常生活困難になるから眼球を取るしかないよ。

と、やたらと眼球取るよとアピールしてきてビックリ。


もちろん期待を持たせ過ぎて絶望させるよりかは、
予め想定しうるネガティブファクターをエクスキューズするのは仕方ないにしても、
あまりに眼球取る取る言い過ぎじゃね?


俺、凹んじゃったよ。


とりあえずK大学病院でMRIを撮ったから、それを診てもらって今後の治療方針を決めてもらうことになった。


しかし、ここまで医者に翻弄されてきた俺はI医師の一存で眼球摘出が決まってしまうのは怖かったので、抗ガン剤治療のノウハウが豊富なJ大学病院にも事情を話してK大学病院で眼球摘出が必要と判断されたらY医師のお弟子さんO医師にもMRI画像から独自に判断してもらうよう保険を賭け、ゴールデンウィークをすごす事となった。


凹むぜ・・・