ブサイクを通り越してホラー顔

退院しました。


というか、させられたというか・・・


手術は無事成功したとのことです。
現状、左上顎は前歯1本を残し、ごっそりなくなり、
左目の下の皮膚が手術中耐え切れず裂けてしまい表面から縫ってあり、
そのひっぱりが原因で顔が引き攣り唇が完全には閉じれない状態ですが、
左の眼球は温存でき、現在眼窩床を削った影響か充血やピントがうまくあっておりませんが、とりあえずは見えております。


左脚から眼球を支える為に皮を剥いで移植したので、
因幡の白兎状態ですが、何とか歩けるようにも回復しました。


当初、3週間から1ヶ月弱の入院期間と言われていたのですが、
T医師がS総合病院で左頬の詰め物(軟膏漬けのガーゼ)を交換処置しますと執刀医のY医師に報告したところ、移籍先のR付属K病院で診る体制が出来たので、こっちで外来で処置するからこっちに来させろと言われたと憮然とした表情で言ってくる。(あれ?結構険悪?)


もう自力で食事も歩行も、トイレも可能で、病院側が施すのは定期的な処置のみ、感染症の恐れも低くなったので明後日退院して午後にR付属K病院へ診察受けに行ってと言われ、退院決定。


昨日、予想外の速さの10日間で退院、R付属K病院に診察を受けに行ってきました。


手術前に顔を合わすことがなかったので、3月に受けた抗がん剤治療以来に顔を会わすY医師は「元気そうだな。手術は成功したから、回復に努めなさい。」とやはり気さくに話しかけてきてくれる。


診察開始。
左頬を覆っていたガーゼを剥がし、Y医師「あ〜ぁ、穴開いちゃってる。」
とショッキングな事を言われる。
鏡で見させてもらうと左のほうれい線の辺りに小指大の穴がポッカリ。(Oh!スプラッター!!)


「薄皮1枚残してがん細胞を摘出したんだけど、皮膚が耐え切れなかったか。まぁ、ここは落ち着いたら縫い合わせよう。」と言われ、現状では放置の方向に。


次にガーゼの詰め物の取り出し。
結構がっちり固められていて、歯のような起伏も付けられていたので、
食事時に剥がれてくるとか、水が鼻に抜ける事もなく、会話もそこそこ出来ていたので気に入っていたのだが、やはりずっと入れっぱなしは不衛生で化膿や感染症の恐れが出てくるので取り出し、今後は自作の細切れスポンジをサランラップで包んだ詰め物で自分でメンテナンスをしていくとの事。


結構な量のガーゼが詰められていたのか出てくる出てくる。
最後の方は、顔の中身が外に引っ張られる気持ちの悪い新感覚を体験し、
過呼吸から貧血になってしまう。


自作のスポンジ珠(細切れスポンジをサランラップで包んだもの)を詰めるのだが、左上顎がなくなったとはいえ開口障害の為、結構詰めるのが大変。
一応、Y医師が今後のメンテナンスを考え、手術中に左顎の拘縮した筋肉を何本か切り、0.8cmしか開かなかった口を2cm前後まで開くようにしてくれたのだが、それでも結構きつい。
また、その後遺症なのか口を大きく開けようとすると左顎のつけ根が痛む。


30分ほど、Y医師のスパルタ的なレクチャーで詰め物の作成・交換も自分で出来るようになったが、頬に開いた穴から詰め物が顔を出しているのを見ると、
我が身ながらもちょっと引くので絆創膏で隠す事にしよう。


今後、メインはR付属K病院のY医師に診てもらい、
(何故か?)経過を把握し、万が一再発した場合サイバーナイフ抗がん剤治療など迅速に対応できるようS総合病院でも連絡を取り合いながら診ていってもらう事になった。


スポンジ珠は鼻と口を遮断して頬の空洞に液体や食物の入り込みを抑えてくれているが、頬の穴から空気が抜けていきやすい為、ストローで吸い込む事が出来なくなり、発音も鼻濁音等一部の語句がフガフガ発音に、飲み込みの際空洞部分に空気が残りがちな為うまくやらないと気管に入り込むようになり、飲み込みに難儀するようになってしまった。


K大学病院のI医師からプロテーゼへの移行までの期間日常生活がままならないと言われていたが、少しだけ分かったような気がする。
しかし、そのリスクを受け入れての眼球温存、何とかプロテーゼ作成できるようになるまで頑張らねば!!




ここから余談。
退院を前にサイバーナイフのM医師に今回の特例とY医師への橋渡し役を買って頂いた礼を言いに向かうと、
「Y医師、手術中かなりどやしまくったらしいよ。
手術後、自分の腕と手術中の武勇伝を誇らしげに語りに来たよ。」
と笑いながら話す。(ざまぁみろ。)


S総合病院に入院するの2度目だけど、前回に比べて看護士達も機器の使い方やスタッフ間の意思疎通もこなれて、すごくよくなっていた。
麻酔科医の医師も人当たりがよく、病院内で会えば向こうから声をかけてきてくれて、調子や困った事がないかどうか聴いてくれるし、
T医師のアシスタントに付くようになったI医師(K大学病院のI医師とは別人)も出勤日は毎朝晩顔を見せて状態の確認をしてくれ、度々頑張りましょうと握手をして励ましてくれて、本当にいい病院になったのだなと実感。(T医師を除いて)


嫁さんがネットでの評判などもチェックして、2人目の出産をS総合病院に決めたので、これまで以上に通うようになりそうだ。