いまさらながら

あけましておめでとうございます。
今年も闘病に邁進する所存であります。


年明け、とりあえず飲む抗がん剤TS-1を飲みきり、休息期間をおいてCTで現状把握。
すると、右下顎はきれいなプレート状の骨なのに、
左下顎はシロアリに食われたかのように削られていて1箇所完全に穴が開いてしまっている状態。
これにはY医師も想定外で、『思っていたより進行が早いな。』と言われる。
骨に浸潤しているので、もうサイバーナイフ治療は望めず、
外科手術で治療することになる。


ただ、左下顎を摘出するとなると同時に足の骨を移植する再建手術も同時に行わなければならず、
それにはY医師だけでは困難なので知り合いの形成外科医を招聘しようという話になる。
しかし、その形成外科医のスケジュールもあるので、都合が付かなければ外科手術は先になり、
その間もガン細胞の進行は止まらない。


TS-1で抑えるにも気休めでしかないので、
その場合は時間稼ぎに1回入院して再度超選択的動注療法で時間稼ぎをするかもと嫌な話を聞かされる。
(前回の副作用地獄が脳裏をよぎる。)


形成外科医とスケジュール調整の連絡を取り合う間、
この進行の早いガン細胞が転移を起こしていないか、
PET検査を受けようという事になり、
当初今までのS総合病院ではなくY医師が親しくしている新宿にある病院で検査受けてみないかと提案され、
予約を入れようとY医師が連絡すると予約いっぱいで2月にならないと検査予約が取れないとのこと。
じゃあ、仕方ないとS総合病院に連絡してもらいM医師に事情を話すと翌日に検査予約を入れてもらえる。
(Y医師は、S総合病院での検査に乗り気ではなかったので、なにかしら不協和音が発生しているのかもしれないが、とりあえず気にしないことにする。)


翌日、PET検査後M医師に画像診断してもらうと、
やはり『進行が早いね。』と2回目のサイバーナイフ治療前に撮った画像と比べて見せてもらうと、
前回反応が現れていなかった所が今回はくっきり変色して現れていて、
ショックを受ける。
『私の方からY医師に早く手術に当たるよう声かけしておくよ。』と言われるが、
形成外科医次第だからなぁ・・・と内心呟きながら、
S総合病院を後にする。


先週末、Y医師の診察を受けに行くと何とか調整が出来たようで、
2月2日入院、2月4日手術、すんなりいけば2週間で入院とのこと。
骨に浸潤しているから、動注療法の効果も期待薄だったので予定組めてよかった、
外側から進行しているからリンパなどの骨の内側にある大切な組織への影響はまだないはずよかったよかったと、
ん?と引っかかる事も織り交ぜながら励まされる。


その後、骨の移植をするにあたり、
残った右下顎と左下顎の付け根とを連結させる金属を作る為に3Dプリンタで顎の模型を作り、
滑らかな金属パーツを作る為には前回撮った5mm間隔のCT画像では正確な顎の模型が作れないので、
改めて3mm間隔のCT画像を撮り当日は終了。
後は入院日まで準備やメンタルを整えるとしよう。


あぁ、左下顎と一緒に歯もなくなるから左の顔面崩壊が更に進むなぁ・・・
笠原弘子の『約束の土地へ』の『生きていく その事が 戦いだから』という一節が心に響く。